とどのつまり

そういうことらしい

ウィザウチュー

あなたのいない世界で 
僕は週末の午後 
ひとりで映画を観た 
若くて美しい顔の娘と 
ふしあわせそうな男の物語を 


ふたりは恋におちてそして死ぬ 
観終わると僕は少し泣いた 
あなたのいないこの世界で 

 

あなたのいない世界で 
僕は週末の朝 
ひとり手紙を書いた 
ブルーのインクで小さな文字で 
季節の移ろいをあなたに伝えたくて 


書き終えて僕は少し泣いた 
そのあとで引き出しに鍵をかけた 
あなたのいないこの世界で 

 

あなたのいない世界で 
僕は週末の夜 
薬を服んで眠った 
短くて美しい夢を見て 
目覚めると僕は少し泣いた 


あなたのいないこの世界で 
あなたのいないこの世界で